アメリカで暮らす、働く、育てる

アメリカの西側で4歳の娘を育てながらファイナンスの仕事をしているワーキングマザーです。税理士→外資IT→米本社勤務。アメリカでの共働き、マイホーム、お金、子育てなどについて書いています。

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日本とアメリカ、育休制度のちがい~長いことはいいことか。

前回書いた通り、現在アメリカでは法律で保障されている有償の育児休暇はありません。

 

notefromus.hatenablog.com

 

アメリカの育児休暇、その他の子育て支援

わたしの会社は、ラッキーなことに4~5ヶ月の有給休暇が認められているのですが、それでも日本の1~1年半と比べるとかなり短いです。

 

ですが、子育てと仕事の両立が大変!という状況は、なぜか日本の方がひどい気がします。

 

日本では当然のようにある下記制度、アメリカにはすべてありません。

日本の医療保険、その他すてきな制度たちはアメリカにいるとキラキラ輝いて見えます‥

  • 有償の産休・育休
  • 出産一時金
  • 医療費補助
  • 児童手当
  • 保育所の政府による補助

 

子どもを産んでも、たいして休めず仕事に復帰しないといけないし、元々医療費高いのに子どもへの医療費補助もありません。

 

保育所への公的補助もないので、どんなデイケアに入れてもおそらく月8万円以上はします。

わたしの住んでる地域の話なので、もっと物価の高い地域では倍近くすることもあるようです。

 

そんな感じでまったく制度は整備されていない、子どもに優しくないとも思える状況ですが、なぜか日本より育児と仕事が両立しやすいように思えるのです。

 

 

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 長すぎる日本の育児休暇

その原因のひとつとして、わたしは、日本の育休期間はむしろ長すぎるんじゃないかという気がしています。

 

先日、日本では育児休業を最長2年まで延長するという法改正案が提出されたようですが、これどうなんでしょうか。

 

たしかに、1年半というタイミングではうまく保育園に入れないけど、2年あれば仕事を辞めずに保育園を見つけられるという人もいた・いるかもしれません。

保育園に入れないため親が仕事復帰できないというのが根本の問題ではあります。

 

ですが、育児休暇期間を延ばしていくことは、女性にとって不利に働くような気がしてしまうのです。

 

現状、育休を1年単位で取得するのはほぼ女性という前提では、女性だけが2年程度の長い休みをとることになります。

 

これによって「育児は女性が中心になってするもの」という感覚を父親・会社側に植えつけてしまうのではないでしょうか。

*産後、そして授乳しているうちは、女性だけを守らないといけない時期もあるし、女性にしかできないことがあるのは確かなので、女性の育休取得はもちろん必要。

 

 

女性だけが利用する時短制度

復帰後も、時短制度を利用する人の多くが育休を取っていた女性だけで、これまた「男性は仕事中心、女性が仕事をセーブして育児を担う」というかたちに自然となってしまいます。

 

友人たちも、旦那さんに早く帰ってきて育児してほしいけど、それで出世が妨げられてお給料が上がらないくらいなら、自分が家事育児をして、旦那さんにはしっかり稼いでほしいという人が多いです。

 

すごーーーく同意、理解できるのですが、なんだかもやもやします。

 

今の日本の職場環境では難しいと思いますが、奥さんの時短と旦那さんの残業を足して2で割って、夫婦一緒に仕事も子育てもできないものかしらと思わずにはいられません。

 

 夫婦で家事育児を協力するためには‥

アメリカの方がいいとは決して思いませんが、育休や時短といった制度がそもそも整備されていないため、夫婦力を合わせて乗り越えようという気持ちになりやすい気はします。

 

アメリカでは里帰り出産もあまりしないので、夫婦で協力して産後~育児を乗り越えるという感覚がより強いようにも感じます。

 

こちらでも、もし時短制度があってわたしだけがその制度を利用していたら、平日夜帰宅後の育児はわたし、夫はその分仕事をがんばる‥という風になっていたかもしれません。

 

ですが、いまは夫婦とも同じ条件で仕事しているので、送り迎えは分担、仕事が終わらなければお迎え当番がない日に集中して残業する、といった対応をしています。

その方が、男性も家庭・育児に対して当事者意識を持ちやすいんじゃないかなぁと思うのですが、どうなんでしょうか。

 

そもそも時短制度って、時間に融通がきくのはいいことだけど、時間が75%になったからといってお給料もそのまま75%にされるって本当に見合ってるのか‥(会社によって違うとは思いますが)と若干疑問に思ってました。

 

時短制度を利用している女性たち、むしろそれまでと同じような量の仕事を、早く終わらせて帰ろうとがんばってるんじゃないんでしょうか。

 

もちろん、どちらかが時短にして定時より早く会社を出なければ物理的にお迎えに間に合わない、もしくは間に合ったとしても毎日がぎりぎり!というケースは多いと思います。

 

あるいは、時短にしてお給料も減らされてますというかたちにした方が、周りからの理解も得やすいし気楽だ、というのも理解できます。周りは残業が当然という環境だと特に。

 

でもなんて言うんでしょう、うまく言えないんですが、女性をサポートするための制度のはずが、その分家事育児が女性に偏っていくという図がなんだか気持ち悪いんです‥。

 

 

上司・周囲の目を考えると男性の方が休みづらい帰りづらい問題とか、

そもそも残業しないと評価されないのがおかしいとか、

会社にいる時間ではからず成果で評価すべきなんじゃないかとか、

いろいろ問題は絡み合っていて、どれも簡単に変えられることでないことは分かるんですが、、なんとかならないのかなぁと思ってしまいます。

 

女性側が中心になって家事育児をすること、それ自体が悪いわけではなく、お互いが納得した上での最適な分担であればまったく問題ないのですが、

今の制度・環境によって選ばされてしまっている選択だとしたら、変えていける方法を模索したいですよね。

 

 

最近のわたしのもやもやでした。

 

 

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