アメリカで暮らす、働く、育てる

アメリカの西側で4歳の娘を育てながらファイナンスの仕事をしているワーキングマザーです。税理士→外資IT→米本社勤務。アメリカでの共働き、マイホーム、お金、子育てなどについて書いています。

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給食の完食指導‥日本とアメリカの食育について。

日本で給食の完食を強要したというニュースを見て、日本とアメリカ正反対の教育だけど、一長一短だなぁと感じました。

 

 

日本の給食指導

私は好き嫌いの少ないタイプだったので、給食が苦だった記憶はそんなにないですが、給食でまずいものが出たために、本来メニューとしてはおいしいものなのに嫌いになったという経験はあるし、昼休みになってもまだ給食を食べさせられていたという子がいた記憶もあります。

  

幼稚園のときも、怒られはしないけど完食するとシールをもらえたので、完食しないといけない、と強く思っていたことを覚えています。

 

 

アメリカのランチタイム

一方で、今の娘の幼稚園(アメリカ)では「全部きちんと食べましょう」なんてこと、先生は口にもしていないと思われます。

 

アメリカの方が人権意識?が強く食事を強要することはないし、さらには多様な人種・文化の子どもがいるため、出されたものを一様に全て食べなさいなんてことはしないんでしょう。

 

学校に入ると、多くの学校でランチタイムが20分位しかなかったりするらしく、低学年の子どもは親が作った好きなものでも食べきれずに終わってしまうこともある、なんて話も聞きました。

 

日本人のようにいわゆる「お弁当」を作って持たせる親もいれば、スティックにクリームチーズをつけるスナック、オレオ、スナック菓子なんてものを持たせる家もあるようですが、とにかく学校側が食育なんてするという意識がそもそもない。

*学校のカフェテリアで買うこともできます。

 

日本の食育の良い点悪い点

私自身、日本で育ち日本で教育を受けたからこそ今の味覚と食に対する意識が育ったわけで、好き嫌いなくなんでも食べられる大人になれたことには感謝しています。

 

とはいえ、やはり子どものときには多少苦手なものがあったし、それをも認められない空気、嫌いなものは克服して食べられるようにならなきゃいけない雰囲気というのは、子どもにとっても大きなストレスだと思うし、あまり必要なこととも思えません。

 

妊娠中、切迫早産で入院したことがありましたが、とにかく病院の食事がまずくて食べる気にならず、母親に手料理を作ってきてもらったことがありました。同じように、給食を食べられない子もいるでしょう。

 

食べず嫌いでない限り、無理やり食べさせられたことによってその食べ物を好きになることなんてないし、むしろよけい嫌いになる気がします。

 

自分自身が嫌いなものを好きになった瞬間を振り返ってみると、

  • 大人になって味覚が変わった(少し苦みのあるものをおいしく感じるようになる‥ゴーヤ、銀杏、ビール笑など)
  • それまでと違う人が作るものを食べて、同じメニューでもこんなにおいしかったのかと気づく(家・給食→おいしいお店や他の人の手料理など)
  • 新鮮な状態のものを食べて、実はこんなにおいしい素材だったのかと感動する(牡蠣、ウニ、その他海鮮など)

 

なんていう状況が多く、強制されて食べ続けたら好きになったという記憶はありません。

 

唯一トマトが苦手だった私、よく家族に「絶対おいしいから、これは甘いから食べてごらん!」と言われていたけどなかなか好きになれませんでした。

 

けれど大人になって味覚が変化したり、外食も増えて色んな料理を食べる中で、いつの間にか苦手意識はなくなっていました。

 

料理にトマトが使われている分には昔からさして問題はなく、苦手なのはミニトマトそのまま、やトマトを切ってそのまま食べる、といったものでした。今では、サラダバーでトマトがあればいくつか取るし、カオマンガイを作れば彩りや栄養を考えてトマトを買って盛り付けます。

 

とはいえ自分でそれだけを食べるためにトマトは買わないし、トマト料理は好きだけど、やっぱり大好きな野菜というわけではないんだろうなと自覚しています。

 

でも、そういう食べ物がいくつかあったからといって私の人生にはなんの問題もないし、誰かに食べることを強要されるいわれもない。

 

 

「好き嫌いがない」が美徳とされる日本

私自身もよく言っている気がするけれど、日本では「私は好き嫌いなくなんでも食べられるタイプ」というのが美徳とされているし、子どももそのように育てるべきと多くの人が思っている気がします。

実際、私も自分の子にはなんでも食べてほしいと願っています。

 

確かになんでも食べられた方が栄養バランスも取りやすいだろうし、食の経験という意味では人生も豊かになるかもしれないけど、それによって生じるストレスもあるよなぁと。

 

 

我が家の3歳の娘は比較的偏食で野菜をなかなか食べないので、ほぼ毎日スムージーを作って野菜を取らせています。

 

以前友人と食事をしていたとき、あまり娘が食べられるものがなく白米だけ食べていたことがありました。

 

すると「うちの子たちは何でも食べるよ、うちは私たち夫婦も好き嫌いないから」と言われたのです。

 

「うちだって親は好き嫌いないし‥!」とムカッとしたのですが、やはり母親である私はそんなこと人に言われなくともどこかでいつも責任を感じています。

ご飯は和食含めてちゃんと作っているつもりだけど、やっぱり私の育て方・作るものに問題あるのかな、とか。

 

でもそうやって人の家の子に「好き嫌い多いね」と批判するようなことを言ったり、「好き嫌いをなくさせなきゃ、それが親の責任」と強く思うことも、すべては日本の教育からくるんだろうなと思います。

 

 

 アメリカの多様性

日本でももちろんいますが、アメリカには宗教的に食べられないものがある人も多いし、アレルギーを持つ人も多いです。

 

なんであれ、個々の相違を尊重する意識が強いので、そういう口出しをされることってこちらではない気がします。

自分はあまり好き嫌いがなかったのでこれまで気づきませんでしたが、偏食の娘を持って初めて「”好き嫌いない”マウンティングうっとおしい!」と感じました。笑

 

 

ちなみに、アメリカの小児科でこの偏食について相談したときは、

「野菜スムージー作ってあげてるの?パーフェクト!そして他のものも適当に食べているならあまり心配しなくていいよ、健康に育ってるから。」

とのことでした。

 

妊娠中や産後の指導も子どものことも、なにかにつけてこちらはゆるいです、良いのか悪いのか。

 

もう少し食育を考えておくれ‥と思うようなことが多いジャンキー大国アメリカですが、こちらの方が気楽なのは確かです。

 

私個人的には、変なプレッシャーをあまり気にせずに、家庭で外食で、楽しくおいしいものを食べて娘の味覚を育てていきたいなと思います。

 

かなり横道にそれましたが、食育問題でした。

 

 

 

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